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本当に世界中の香水を知りたい方のために書かれた、ある意味バイブル。写真なし。辛辣なコメントばかり。この本から香水沼にはまった人は数知れず。

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プロフィール

Author:ドギー本澤
毎日いろんな香水の香りをかいでは、分析したり連想をしたりしています。最近はレビューがメインですが、時にショートストーリーも。

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香水ドラマストーリー

あなたはまだ出会っていないかも知れない。

この世には、「信じられないくらいいい香り」「思わずのけぞるようなすばらしい香り」が存在する。


 


目に見えない香りにこめられた、秘めやかな意味や記号。
それは、ときとして言葉よりも明確に、音よりも鋭敏に、相手のハートにダイレクトに届くメッセージとなる。

「香水のレビュー」では、古今東西の名香を中心に、男女問わずおすすめの香水を自分の目線でレビューしています。
「香り」をモチーフに、日常のささいな心模様、シーンをショートドラマストーリーにして書いています。
評価は、毎週投稿している「@コスメ」の口コミと同じように、☆の数(1~7点)にしています。

☆(1)私には似合わないみたい。おすすめしません。
☆(2)うーん、私にはピンと来なかった。
☆(3)普通。可もなく不可もなく。
☆(4)まずまず。なかなかよくできてます。
☆(5)よかった!自分にぴったり!リピートしたい!
☆(6)おすすめ!最近のHit!他の人にも教えたい!
☆(7)最高っ!超おすすめ!みんなもぜひ使ってみて!

評価は自分の独断と偏見ですのでご了承ください。また☆7は、よほどの作品でない限りつけません。

あなたは 本当に好きな香りに もう出会っていますか? 
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フエギア1833 デュナス デ ウン クエルポ

香水のレビュー(満点は☆7)
☆☆☆☆★★★(4点)


 夏の夜。女の息づかい。黒い闇を照らすオレンジの灯り。はぎとられたベール。エキゾティックな瞳。浅黒い肌に鼻を近づける。ウードを焚きしめた狭い部屋の中は、焦げた煙の波が漂っている。彼女の肌は汗ばみ、塩辛い海の味がする。日に灼けたアンバーの匂いとウードの紫煙の中で、灯りに照らされた琥珀色の肉体は砂丘のように稜線を描き、幾度もなめらかに波打ち、その姿を変えてゆく。

フエギア1833から2018年にリリースされた香水、デュナス・デ・ウン・クエルポには、そんな艶めかしい情景が感じられる。ブランド紹介文には、「白い砂浜と砂丘を歩いて過ごした夏の夜を彷彿とさせる香り」というロマンティックな言葉が並んでいるが、要はウードの匂いに抱かれて琥珀色の肌の女性とセンシュアルな時間を過ごしたということだろう。寝そべった女性の美しい体の曲線を「まるで肉体の砂丘だ」と感慨深げに横で眺めている情景、この香水に込められているのはそんなプライヴェートな秘密の時間。

デュナスデウンクエルポは、その香りの強さゆえか、好き嫌いが明確に分かれやすい香水だ。もっと言うと苦手と感じる方が多いタイプの香りだと思う。香水じたいが苦手という方は、このデュナスを嗅ぐと「うわ!」とか「焦げくさい」「お寺の匂い??」と煙たく感じる方が多いようだ。では、どんな香りなのか?

デュナスデウンクエルポをプッシュする。その瞬間いつも思うのは「これはマジに半プッシュでいい」ということ。プッシュした瞬間、焦げ茶色のジュースからそのままの印象の煙たい香りがぶわーっと広がってくる。ぶわーっとくるから「うわっ!」となる。香水慣れしていない人、特に「ウードって何?」系な方は、一発でKOされてのけぞるかもしれない。

つけて最初に広がってくるのは、とても煙たくスパイシーな香りだ。一瞬感じる「お寺感」がハンパない。焦げた木と香木を焚いた煙の匂い、そこに一気に中東のスパイスマーケットの匂いがかぶさってくる。一番感じるのはクローブの甘辛いしびれる香り、シナモンの辛み、乳香のバルサミックな清涼感あたりだ。これらが一気に迫るーショッカーなので(←古い)、好きな人は深く吸って悶絶するし、苦手な人は手で匂いを払おうとする。最初に言っておくとそういう「お寺系」「お香を焚いた煙が好き系」な方向けの香りということだ。

つけて10分くらい、この焦げ焦げスモーキーと中東スパイスミックスの荘厳な民族音楽の調べを聴くことになる。超焦げ感満載。スパイスは仁丹(懐かしい)や正露丸をまとめて10粒くらい口の中に放り込んだ感じの匂い。

このトップのミドルイースト寺院系な香りは、次第に和らいでいく。真っ暗な部屋に焚きしめられたウードっぽい香りは、酸味と苦味と強い煙っぽさを全開にしたあと、ゆっくりと粒子になって降り注いで落ちてゆく。

つけて20分くらいすると、サンダルウッドの香ばしく乾いた香りがメインとなる。このあたりから焦げ臭さは消失していき、とても崇高で温かみのある木の香りが強くなってくる。それは覆い布をさらりと脱いだ褐色の肌を思わせる。なめらかで光沢のある肌が温かみを増して、琥珀色の光に金色のエッジを美しく揺らす。

そして、このスパイシーな残香を伴ったスモーキーなサンダルウッドがいつまでも続く。8~10時間。場合によってはそれ以上。フエギアの香水は、1つの作品に用いる香料数は少ないものの、賦香率がとても高く長時間香りが続く作品が多い。このデュナスに関してはそれが顕著だ。衣服についたデュナスの香りが、何日たってもずっとそのまま残って香っているということもあって驚いた。

価格は30mlが18700円。100mlもプーラもあるけれど、ウード系香水を浴びるように使う中東の方でなければ、小さいサイズで十分ではないかと思う。自分がこの香りを好きでも、周囲にスモーキーウッディな香りを強く拡散させてしまうタイプなので、使い方や付け方にはかなりコツがいる上級者向きの香水だろう。付けてから5~6時間ほどした頃の、えも言われぬすばらしいサンダルウッドがほのかに香り続けるラストが秀逸。まるで夜の砂丘での秘め事を回想するかのように、穏やかに金色に香り続ける。

 白いシーツの海。目を閉じると、彼女が白い砂の上を歩く姿が思い浮かぶ。強い風、まばゆい日差し。夏の熱い砂の上、海から吹きつける潮の香り、風になびく髪。白いドレスに着替えて自由を手にした女の軽やかな足取り。夜の砂丘で泳ぎ疲れた二人は、いつしか眠りに落ち、一炊の夢にしばしまどろむ。

夢うつつの中、腕の中に眠る女の肌の香りが、温かく香ばしいサンダルウッドに変わったことに気付く。

遠く波の音が響いている。もう夜明けが近いのだ。
このエントリーのタグ: ☆☆☆☆4

ゲラン シャリマーフィルトル

 香水のレビュー(満点は☆7)
☆☆☆☆☆☆☆(7点)


参りました。素直に。これはすばらしい香り。誰もが是非一度は肌にのせてみてほしい香水。超お薦め。

ゲランのシャリマー・フィルトル・ドゥ・パルファン。この見事なバランス感覚に脱帽。ゲラン5代目調香師ティエリー・ワッサーと彼の調香チームの真の実力を見た。もうワサ夫とか言わない。(←最初から言わないように)

世界初のオリエンタル香水として今なお燦然と輝くゲランのシャリマー。フィルトルはその亜種で、星の数ほども出されてきたフランカーの1本。2020年12月発売の数量限定品。50mlで税込13800円。初めてだ。1本使い切らないうちにもう1本キープかなと思った香水は。

シャリマーは、香りも含めてコーラと共通点が多い。オリジナルのコーラは百年以上前に発明され、今なお世界中で愛飲されている。シャリマーも同様だ。そしてどちらもシトラス、スパイス、ヴァニラなど、多くの共通香料が使われていて香り的にも近い。さらに、チェリーやレモンやシナモンなど、構成フレーバーの一部をあえて過剰投与した限定品を次々に出している点もだ。シャリマーはいわば、薬草と樹脂と花の香りを添えたコーラのような香水だ。

ただし、シャリマーは香水の名作だけあって、亜種作品に対する愛香家の気持ちと鼻は、コーラの味以上に手厳しい。「また亜種か」という冷笑と一瞥が必ずあり、新作の度に「これはシャリマーじゃない」「オリジナルよりピンとこない」など、猛烈な批判に晒される。そして「ワサ夫、何でもオレンジフラワーとホワイトムスク入れてごまかすなよ?」などと言われる始末。(←それは貴方の意見では?)

ともあれシャリマーフィルトル、この作品はどこか超えた。少なくとも自分はそう感じた。では一体、どんな香りなのか?

フィルトルをスプレーする。その瞬間、わきあがる金色の雲。爽やかなレモンの香りに包まれる。同時にほんのりハーバルな清涼感も寄り添っている。フローラル調のラベンダーの香りだ。レモン&ラベンダーは香料的にとても相性がいい。まばゆい春の陽射し。レモン色の雲。吹き抜ける青い風。それらが世界に色彩を与えてゆく季節、春を思わせる明るいイントロ。

5分後、レモンの高い酸味の下からベルガモットのシトラスが広がってくる。ベルガモットは豊かな酸味と苦みを加えつつレモンの黄色い香りを引き継いでいる。さらに、ラベンダーとカルダモンのスッキリ感、甘辛いクローブのほのかにスパイシーな風をはらみながら、春の庭園の様相を呈してくる。光。春の光。植物のシャープな葉の香り、風に揺れる野の花の香り、そして傷ついた樹木が出すツンと甘い樹脂の香り。そんな広大な野に出でて、少女が一人、若菜を摘んでいるようなイメージ。

このトップ~ミドルは、シャリマーシリーズでいうとパルファム(P)の雰囲気に近い。ベルガモットを過剰投与したPに対して、フィルトルはコーラで言うなら、グラスコーラにレモンを丸ごと一個しぼって入れた超生絞りレモンコークな香りだ。フィルトルは、かなりPのイントロのシトラスの爽やかさにこだわって創っている。そしてこのシトラスが想像以上に長く続いてとても驚く。ミドルは、レモン&ベルガモットが5、ラベンダー1、スパイス1、フローラル1、トルーバルサム1、パチュリ1、的な構成で展開する。この比率が凄まじくいい。PとEDPは、次第にアニマリックとアンバー&ウッディが強く出てきて温度を下げ、艶っぽい夜の密会的雰囲気になるけれど、実際そこが濃厚で苦手という方も多かった。フィルトルは、P前半の爽やかさとスッキリ感をずっと保ち続けている印象。光に満ちた庭園の香り。これはデイタイムシャリマーだ。

 やがて30分ほどすると、香りはさらに変化する。このままシングルノートで終焉かと思いきや、まさかのヴァニラアイス大量投入。さらにアイリスの甘いベビーパウダー香添え。レモン色の爽やかさを落とすことなく、白いヴァニラのわた雲な香りが広がってくる。そこにほんのり香るシナモン様トルーバルサムが超絶アクセント。これは悶絶級のクリーミー&パウダリー。そのまま、まろやかクリーミーな香りでドライダウン。付けてから5~6時間。香り立ちは柔らかく使いやすい。これはPのシトラスとヴァニラを強調して重さを除いた、いいとこ取りの香水だ。

灰色の空の切れ間。突然現れた太陽の光が、雲のエッジを金色に染めてゆく。庭園の緑が鮮やかに色を取り戻す。あたりは瞬く間に光が満ち満ちてゆく。鳥が歌い、花々が揺れ、流れる水音が聞こえる。レモンとハーブと甘いバルサムの香りがしている。少女の白い服がホリゾントの光にまばゆく浮かび上がる。そして移ろうヴァニラホワイトの夢。

それは、太陽も恋する香水。光の庭園の媚薬、シャリマーフィルトル。
このエントリーのタグ: ☆☆☆☆☆☆☆7

バイレード ブラックサフラン

 香水のレビュー(満点は☆7)
☆☆☆☆★★★(4点)


お前は誰だ?どこから来た?どこに行くんだ?で、一体、何のために生きてるんだ?

誰かの声が聞こえる。わからない。わからない。わからない。世界はあまりに広大で、残酷で、矛盾に満ちていて、常に混沌とした曖昧な色で自分の前に広がっているだけだ。

はっきり分かること。それは孤独ということ。そしてあんたが満足するような答えなど、まだ何一つ持ちあわせちゃいないってこと。

いらだち。怒り。心拍数UP。笑っている人間を見境なく消したくなる瞬間。鋭利なナイフ。心のとげ。内向きに突き刺さる。眠れない夜。グリグリ動く眼球。ピクピクする顔面。血を吐くような呼吸。

モウイヤダ…

そんなとき、静かにバイレードの香水に手を伸ばす。バイレードの香水は、かつて世界のどこにも自分の居場所を見い出せなかった男が作った、魂の彷徨の香りだ。

ブラックサフラン。黒いサフラン。そんな物はこの世界にない。それは存在しない物の象徴。カナダ人父とインド人母の間に生まれ、どちらの国にも明確に属せなかったベン。北欧ではジプシーのような異邦人、カナダでは色黒の中東系留学生と思われただろう。常に自己のアイデンティティーを異端視され続けたであろう過去。人々の静かな線引きと差別。スルー。そこにいても、いない者。絶対咲いていない花、ブラックサフラン。

だから、気持ちが沈んだときはブラックサフランをスプレーするといい。

ブラックサフランを付けてすぐに立ち上るのは、甘いベリーの香りとドライな干し草様の香り、そして透明感あるレザーの苦みだ。

ドライな干し草様のスパイシーは、インドのカシミール地方が有名なサフランの香り。赤い3本の雌しべだけを手摘みして、染料や料理や香水に使われる手間暇のかかる香料サフラン。スパイスの中で最も高価とされるサフランは、ベンにとって母の故郷インドへの心の旅だ。サフランの高貴な香りは、彼の母方のルーツへ魂を導く。

5分後、ほんのり酸味の効いた乾いたサフランのスパイシーが少しずつ減衰し、ミドルはレザーと甘いベリーのコントラストが明確になってくる。鉛筆の芯の匂いのような冷たいシダーっぽいウッディ香もかいま見える。しっとりしたレザー&ウッディがメイン。それは穏やかな黒い香りだ。暗くほの甘いレザーが思わせるのは、レザージャケット、ブーツなど。または、ヒンドゥー教の聖牛崇拝による牡牛のイメージだろうか。

このミドルがずっと長く続く。乾いた草の匂いは、サフランから温度を下げ、ベチバーの土っぽいドライも混じってくる。ほの甘いレザーの柔らかい香りが、心に穏やかに寄り添う。4~5時間ほど続いたあと、そのままドライダウン。甘さとレザーと干し草の匂いを連れて。

ベンは心に浮かんだ「思い出の集合体」を香水に落としこむデザイナーだ。バイレードの香水も、特に初期の作品ほど、幼少の頃のインド的生活や思想を巡る旅を着想源にした物が多い。サフランはそんな幼少の頃、母の料理に欠かせなかったスパイス。そしてインドの聖なる象徴としても、彼の魂のルーツをたどるのに欠かせなかった香料だ。では、いったいなぜ「ブラック」を冠したのだろう?

黒い花。黒い香り。黒い服。黒いブーツ。黒い髪。黒い肌。黒い魂。

人が「黒」を選ぶとき、一般的には「自分を見ないでほしい」という暗喩が隠されていることが多い。人目に晒されることを極度に嫌い、周囲の暗さに溶け込みたい心理が無意識にあるとき、人は黒を選ぶという。また、不安や大きな悲しみを抱えているときに選ぶ色でもある。ベンの思いは、その中のどれかにあったのかもしれない。

 人は見た目で多くの線引きと差別をしてしまう生き物だ。肌が白い、黒い。身長が高い、低い。痩せている、太っている。そしてそんな他人からの見た目の査定で傷つき、自分の色も味も匂いも自己否定してしまう人は多い。ベンの香水はそんなとき、心を守る。傷ついてズタズタになった心に黒いヴェールをそっとかけて、人目を閉ざしてくれるように。他民族で多文化な世界を渡り歩き、自身もまたプロバスケットボール選手の夢に挫折した男が、絶望の淵から這い上がって創り出したブランド、それがバイレードだ。自身のルーツをたどり、孤独と排他の暗闇から自分を光の中へ救い出した彼が創る作品は、静かで深淵で、そして目には見えない優しさに満ちている。

お前は誰だ?どこから来た?どこに行くんだ?で、一体、何のために生きてるんだ?

今日も誰かが自分を見る。そして目で問いかける。うっせえ、黙れ。てめえの知ったこっちゃねえ。”Not your business!!”

黒革のヴェールに包まれた魂の奥底から、ベンの乾いたサフランの香りがしている。

だから まだ自分 戦える
このエントリーのタグ: ☆☆☆☆4

ペンハリガン ローイングラドクリフ

  香水のレビュー(満点は☆7)
☆☆☆☆☆★★(5点)


「ちょっとマシュー。大変なことになったわよ!」フローラが言う。
「何?今度は一体何だい?」双子のマシューがうんざりして返す。
「ラドクリフが、遂にいなくなったわ。」
「え?ラドクリフさんが??」
「そうよ。いつかこうなるんじゃないかって思ってたあたし。しかもドロシア叔母様とボーレガードも、どこかに行ったっきり戻ってないわ!」

双子の妹のドヤ顔を見ながら、全く楽しそうだなフローラは、と思いつつ、それでもマシューは、ラドクリフの失踪を聞いて動揺していた。何があったんだろう?…あの人はいつもお酒の匂いがしてた。たばこをふかして笑っていた。それでも時々さみしそうな顔をしてた…。

英国の老舗香水ブランド、ペンハリガン。「享楽的なラドクリフ」は、英国貴族の肖像と架空の物語を下敷きに展開する高級香水コレクション、ポートレートシリーズの中の1本だ。ジョージ卿と愛人クララの間に生まれたラドクリフ。彼の肖像トロフィーはライオン。イメ―ジは自由と強さ。だがつい最近、ラドクリフを含むポートレート3作品の廃番が決まった。

今回廃番となるのは、ラドクリフとドロシア伯爵夫人とボーレガードの3人。この3つの香水は、現在店頭に並んでいる在庫がなくなり次第、終了だという。

このニュースが愛香家の間に広がるやいなや、鬼のようなスピードで店頭からこの3作品が売れており「駆け込みラドクリフ」「ラス1ドロシア」などの言葉がネットに飛び交うこととなった。では、どんな香りかと言うと。

ラドクリフの肖像であるライオン。その重たい真鍮キャップを外す。この冷たさと重厚感がたまらない。暗青色のジュースをスプレーする。

トップ。つけてすぐ広がるのは、透明なジンの香りを思わせるジュニパーベリー。すぐに、ダークラムの豊かな香りが広がってくる。ほんのりビターで冷たい洋酒系のトップ。それはパーティーの始まり。グラスの触れ合う音。挨拶と笑い声。そして誰かのひそひそ話。

5分後、かなり焦げ茶色の香りになってくる。紙タバコの葉の部分を嗅いだ時の、深くコクのある香りがしてくる。甘いハニーの香り、シナモンやクローブなどのスパイス、それらのフレーバーがタバコに混じり合い、深みのある大人の匂いになってくる。同時に温かみのある辛みが増してくる。ジンジャーだ。英国のパーティーにつきものの辛いジンジャービスケット。その香ばしい辛みが、酒とたばこの香りをじんわり温めてゆく。伯爵家のパーティールーム、乱反射する金シャンデリアの光の下、タバコとジンジャーの香りが広がってゆく。このミドルが4~6時間ほど続く。

ラストは大きく変わらず、温かみを増したジンジャーの辛みとタバコの匂いで終息する。付けて30分くらいのミドルはトム・フォードのタバコヴァニラにかなり似ている。タバコとスパイス香の強さはタバコヴァニラが上。ただ、香り立ちが穏やかで、女性でもつけやすいのはラドクリフの方だと思う。自由に生きる人の酔狂な香り、それがラドクリフだ。

「ラドクリフはね、きっと消されたのよ。」

不意にフローラの声が聞こえてマシューは我に返る。双子の妹は犬小屋の前に置かれたエサをわざと小屋から遠ざけていじわるをしている。犬がのどの奥で彼女に唸っている。それが彼女の本性だ。マシューだけが知っている。

「ブランシュ夫人が遂に復讐したんだわ。だって、夫のジョージ卿をクララみたいな女に寝取られたんですものね!」

それが屋敷で「天使」と可愛がられてる子の言うことか?とマシューは思う。でも言わない。

「でしょ?絶対そうよ!あんたはどう思う?」
「ぼく?ぼくは…。」

突然消えた3人。彼らに何があったんだろう?マシューは門に続くぬかるんだ長い道を見ながら思った。たくさんの足跡、馬車の轍の跡がついた道は穴だらけで、まさに今の屋敷内そのものだと思った。泥だらけで、ぐちゃぐちゃで。彼はぼんやり考えた。

失踪?それとも…。だとしたら誰が?…無理だな。この屋敷の人はみんな怪しい。だってここではみんな仮面をかぶって生活してるから。コンスタンスさん以外は、みんなフローラと同じ。人前ではいい子を演じて、陰では悪いことを普通にしてる人たちばかりだ。

 それから広大な庭園を眺めて思った。

この屋敷には本当にたくさんの動物が住んでる。そしてその誰もが、いつか誰かをかみ殺してやろうと、いつも目を光らせてるんだ…。

不意に一陣の風が吹いた。マシューの鼻にふっと甘辛いタバコの匂いがかすめたような気がした。ラドクリフのライオンのような笑い声を思い出して、ちょっと悲しくなった。

見上げた空はくすんだ色をしていた。それで
もどこまでも青く広がっていた。

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